› 酒と墨汁の日々 › 初秋(*1)

2009年10月25日

初秋(*1)


先週の事ですが、一匹のカマキリがうちの玄関のドアにしが
みついていました。
朝の冷え込みが厳しくなってきた頃で、カマキリはほとんど
姿勢を変えることなく、僕もそっとドアを閉めて・・・
次の日も、
次の日も、
じっと何かを待っているように見えました。

そして4日目の朝、ドア下のタイルにカマキリは横たわって
いました。
やっぱり死んでしまったかと、体をつまみ上げたとたん、
初秋(*1)
初秋(*1)
カマを構え、羽を大きく広げて威嚇してきました。
弱った体の力を振り絞って、カマキリはカマキリでいようとして
いました。

その日、帰宅したときにはカマキリの姿はなく。
自ら身を潜めたか、風に飛ばされたのか。
冬が来る前にいってしまいました。


  *1:僕の場合、「初秋」といえば、ロバート・B・パーカーの傑作小説。
  両親に愛されていない少年ポール(というか、お互いの嫌がらせの道具にされている)
  と、男性誇示の強い私立探偵スペンサーの物語。
  小説の最後でスペンサーがポールにかける言葉、「もうすぐ冬になる」は泣けます。





上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
初秋(*1)
    コメント(0)